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ビッグバンはどうやって生まれた? -子ども科学電話相談質問解説


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皆さまお疲れ様です!

おとうさんブロガーの える です!!

 

今日も、子ども科学電話相談の解説のコーナーをはじめましょう( ・ิω・ิ)

本コーナーでは、子ども科学電話相談での、面白い質問・深い質問を取りまとめて解説しております。

※決して先生のご回答がわかりにくいと言ってるわけではないので悪しからずm(_ _)m

今日の質問内容は?
今日は2021年5月3日(月)11時台 での質問で、

小学2年生の男の子の、

「ビッグバンはどうやって生まれたか?」

という質問を取り上げたいと思います。

 

回答された先生は、天文・宇宙分野の先生

本間希樹(ほんままれき)先生 です。

聞き逃し配信 

2021年5月3日(月)

11時台 2分00秒あたりからの質問

 

先生のご回答は?

わからない!

宇宙が生まれたときの大爆発。

それが言わずと知れた「ビッグバン」ですね(^o^)

男の子もよく知っているようですが、

『なぜ起きたのか』

ということで、そもそもの原因を知りたいとのこと。大変壮大ですが先生はどう答えれるでしょうか?

先生との会話を追ってみましょう。

 

(本間先生)

ビッグバンは宇宙が始まった時の大爆発だよね。宇宙はビッグバンから始まって大きくなって出来た。

では、そのビッグバンはどうやって起きたのか。僕も疑問に思ってます。

まずは結論を言いますと、『今の科学ではどうやってこれが起きたのかわからない』。

ちょっとがっかりだよね(笑)

(男の子)

はい

(本間先生)

これは世界中の科学者が解き明かそうと頑張っているのですが、わからない。

現代科学の中でも1番大きな謎と言ってもいい。

と言うことで、大変難しい問題なのですね(゚д゚)!

誰も本当のことを分かっていないのですね!

1つの仮説は『真空の相転移』

このままでは終われないと言うことで、本間先生は何とか説明して下さろうとされました(^.^;

科学者がいろい難しい説を考えていますが、その中の一つを説明されましたね。

(本間先生)

ビッグバンというのはものすごく熱い火の玉なんだけども、ビッグバンの前に本当に小さな宇宙の種みたいなもの、「ゆらぎ」って言うんだけど、それがとんでもない速さで膨張した時に、

「真空」というものが、「相転移」して、とんでもないエネルギーが出て火の玉になった。というシナリオがあります。

冷凍庫で水を冷やすと氷になるでしょ。

水のエネルギーを吸い取って氷になる事を相転移と言いますが、

宇宙の真空にも2種類あって、水から氷になるような、違う状態になるような現象が起きたのでないかという。その時にものすごいエネルギーが開放されて、ビッグバンを起こす火の玉を作ったと考えられている。

ということで...

とっても難しい説明をされました(笑)

氷の例えをもってしても分かるような話では無いので(^.^; 

先生も苦肉の説明ですね(笑)

(アナ)

先生の答えいかがでしたか?

(男の子)

おもしろかった

(本間先生)

わからないと言うことでがっかりされたかもしれませんが、専門家もわからない質問と言うことは科学の本質と言うことで、本当に素晴らしい質問だと思います。

男の子は科学の深いところに触れることができたのでないかと思います(*^^*)

解説と考察

非常に難しい今回の質問、すこしでも理解の助けになればと思い解説致します。

真空の相転移だとか、専門用語も使われましたが、なるべく専門用語を使わないように解説しましょう^^;

真空には2種類ある!(と、言われている)

と言ってもなんの事かピンときませんよね(´・ω・`)

本間先生の仰った仮説では「真空が相転移して、大きなエネルギーが出て、ビッグバンの引き金になった」と言うことでした。

そもそも『真空』とは何なのでしょうか?

『真空』とは?

真空とは、

真空(しんくう、英: vacuum)は、通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態[1]。

と、言うことで、つまりは空気がほとんど無い空間を一般的に『真空』と呼ばれるようですね。

私達の吸っている空気の濃さよりも薄くなった状態を便宜的に『真空』といった単語で用いられていますので、宇宙空間なども空気がないので『真空』ですね・ω・

身近なことろに使われている技術として、水筒の壁を2層構造にして断熱する技術がありますね!

魔法瓶と言われますが、空気が希薄になると熱が伝わりにくくなる性質がありますので、保温したい時などに使われます。


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世の中で使われている『真空』は、普通より空気が薄くなった事を指すわけですが、

本間先生など、物理学を扱う人にとっては完全に空気が無い状態を『真空』と呼ばれますね。

これを『絶対真空』とも言われます。

真の真空と、偽の真空

ここで、本間先生が仰った「真空に2種類ある」

ということは、

『絶対真空』にも2種類ある、と言われているということです。

【真の真空】と【偽の真空】とも呼ばれることがありますが。

一見何も無いように見える真空も、実はエネルギーを持っていて、それがなにかのきっかけでエネルギーが開放される。

そういう可能性があると言うことです。

つまり...

少し図で描きますね(笑)

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「偽の真空」は少しピンク色を付けてみましたが、何かしらのエネルギーを持っているようなイメージですね。

「真の真空」は無色で、本当に何も無いようなイメージです。

なにもきっかけが無ければ、「偽の真空」はそのままで安定して存在するのですが、

この「偽の真空」がなにかのきっかけでエネルギーを放出して、「真の真空」になる可能性があるのですね。

それを、「相転移」と言われているわけです。

相転移で巨大なエネルギーが出る(物質もできる)

この「相転移」が発生することで巨大なエネルギーが放出されるわけなのですが、そのエネルギーを元にして『物質』も誕生しました。

まさに宇宙の始まりなわけですね。

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偽の真空では、「ゆらぎ」というものがあり(海の波のような)

ある時突然ポンッと、凄く小さな相転移が起きる可能性があります。

すると、そのエネルギーがきっかけで、次々とお隣さんを起こしていって、全体が相転移するのですね。

これがビッグバンのエネルギーの元だったのではないかと言われています。

また、巨大なエネルギーが発生すると同時に、我々を形作っている「物質」も誕生しました。

にわかには信じがたいですが、宇宙誕生の有力な仮説の1つとされているわけですね。

まとめ

今回の質問は大変難しかったのですが、概念さえ理解出来れば、非常に興味深いお話でした。

質問者の男の子も、科学の深淵を感じてほしいですね^_^

  • ビッグバンの原因は本当のところは分かっていない
  • 「仮説」としては、真空が相転移したことで発生したエネルギーが引き起こした

 

今回の回答難易度f:id:el1220:20210505002415j:image

※個人的な難易度設定です