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ミイデラゴミムシのおならはどうやって熱くしてるの? - 子ども科学電話相談質問解説

皆さまお疲れ様です!

おとうさんブロガーの える です^_^

 

今日も、子ども科学電話相談の解説のコーナーをはじめましょう(^^)

本コーナーでは、子ども科学電話相談での、面白い質問・深い質問を取り上げて解説しております。

※決して先生のご回答がわかりにくいと言ってるわけではないので悪しからずm(_ _)m

今日の質問内容は?


今日は2020年11月1日(日)10時台 での質問で、

小学5年生の男の子の、

「ミイデラゴミムシのおならはどうやって100℃の高温にしているの?」

という質問を取り上げたいと思います。

 

回答された先生は、昆虫の分野の先生

久留飛克明(くるびかつあき)先生 です。

聞き逃し配信 

10時台 6分00秒あたりからの質問

NHKラジオ第1 子ども科学電話相談をらじる★らじる

 

ミイデラゴミムシとは?

まず「ミイデラゴミムシ」のご紹介をしましょう!

聞いたこと無い方もいらっしゃるでしょう・ω・

変わった生態の虫として、巷では人気(?)の虫ですね。

やはり、大人より子供さんのほうがよく知っているかもしれません😄

見た目はこんな感じ。


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1〜2cm程度しかない小さな虫で、日本全国に分布しているようです。

僕は見たこと無いですが😅

特徴としては、なんといっても「おなら」でしょうね。

おならとよく言われますが、威嚇のためにガスを噴射するので俗にそう言われています。

そしてそのガスの温度が100℃もあるのですね!

大変特徴的な虫ですねー。

でもそうなると、当然質問者の男の子のような疑問が出てきます🤔

先生のご回答はどうでしょう?

質問に対する回答

化学物質を混ぜて100℃の高温に!

(久留飛先生)

ミイデラゴミムシを実際に見たことありますか?

(男の子) いいえ

(久留飛先生)

実は私も見たこと無いんや。多分地面の上やをコソコソ歩いてるんやと思うけど。

ということで、先生も見たことないんですね^_^

(久留飛先生)

ゴミムシって、甲虫の仲間なんやけど、敵が来たときに、100℃のおならを出すんやね。

で、なんで100℃になるかというと、お腹の中に化学物質のタンク2つを持っていて、おならを出すときに混じり合って反応して100℃の高温になるんです。

お腹の中で100℃になっているわけではないのよ。

ということです。

お腹の中で、100℃だったらゴミムシも死んでしまいますからね😂

むずかしい言葉が出ましたが、「過酸化水素」と「ヒドロキノン」が反応して、100℃の高温を作っているんですね。

とても反応しやすい相性の物質なので、すぐに反応して熱くなるのです。

凄い生き物だなぁと改めて感心していると、やっぱり生物学的にも興味深い研究対象なようです。

ミイデラゴミムシの進化

(久留飛先生)

「化学物質を出す仕組みと」、「化学物質を作る仕組み」どっちが先に進化したのか。

同時に進化しないと100℃の高温なんてできないやん?

ということで、

確かにその通りで、同時に進化しないとそのような芸当はできないように思えます。

(久留飛先生)

他の生き物がどう進化したかを調べていけば、ミイデラゴミムシの進化の謎もわかってくるかもしれんな。

とのことで、

 

ここで、そもそも、進化とはどういう事なのかおさらいしましょう。

「進化」とは?

そもそも「進化」の考え方について、

例えばゲームなどでキャラクターが「進化」して、もっと強いキャラクターになることがありますよね?🤔

でもこれは生物学的では進化でもなんでも無い、と言い切って良いです。

あれは「変身」だとか、「変化」と言うべきでしょう。

進化とは「次の世代(子供)にまで受け継がれる」ことが大前提として必要です。

便利な力をもった子孫が生き残る!

昆虫なんかでも、自分の子孫(子供)をたくさん生みますよね。

じゃあ10匹生んだとしましょう。

でも、その子供皆が全く同じ性質を持っていて、同じ姿形をしているわけではありません。

その中にたまたま「びっくりしたときに出るおならがすっごく熱い」子供が1 匹生まれてきたらどうでしょうか?🤔(※極端な例です) 


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カエルに食べられそうになったときに、

何も出来ない9匹は全滅しても、

熱いおならでカエルをやっつけられる1匹のほうが生き残りやすいですよね?



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そうすると、生き残った1匹はまた子供を作ります。すると今度は、たまたまではなく、熱いおならをする子供が生まれやすくなるんです。


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こうして、生き残るのに便利な力をもった子孫は生き残っていくので、今日のミイデラゴミムシのような昆虫が居るのですね👍

結局どちらが先なの?

では、先程の問題に戻って...

結局どちらが先かと言われると、

「わからない」

という答えになってしまいます😂

ただ、「過酸化水素」と「ヒドロキノン」に関しては、昆虫の体内ではそう珍しい物質ではないらしく、

「化学物質を作る仕組み」が先にあったのかも知れません。

そして、別に熱くはなくても、これらの物質を噴射できるだけで「武器」にはなります。

そこから考えると...


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こんな流れなのではないかな?と勝手に想像してます。

まとめ

身の回りの生き物を観察していると、

「なんでこんなふうに進化したのかな?」

と疑問が湧いてくることがたくさんあります(^_^)

ひとつひとつ考えていくと、科学の「考える力」がどんどん育っていきます。

論理的に考える力は科学の研究だけでなく、日時生活にも役に立つことが多いので、いろんな事に興味を持てるといいですね😄

 

今回の回答難易度
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※個人的な難易度設定です