皆さまお疲れ様です!
おとうさんブロガーの える です。
私は趣味(?笑)の一環として、聞き逃し配信で子ども科学電話相談を聴いています。
その中でも、面白い質問・深い質問を取り上げて解説したいと思います。
画像素材があったら画像も取り上げながらだと良いですよね。
※決して先生のご回答がわかりにくいと言ってるわけではないので悪しからずm(_ _)m
質問内容
今日は4月5日(日)10時台 での質問で、
大阪府の4年生の女の子の、
「違う動物同士は結婚することはできますか?」
という質問です。
回答された先生は、動物分野の先生
成島悦雄(なるしまえつお)先生 です。
やさしく理論的に解説される先生ですね。
聞き逃し配信 2020年4月5日 10時台 (5月31日まで配信)
21分30秒あたりからの質問
先生のご回答は?
質問者の女の子は、
ライオン と チーター
ウサギ と モルモット
などで結婚するのかなと思った。
とのこと。
成島先生も面白い質問だと仰っていましたが、結論は、
基本的には、原則的には、種を越えて結婚することは無いですね。
というご回答でした。
しかし、原則的にと言うことで、次のような特別な事例を挙げられました。
ライガー、レオポンの例
「特殊な場合」、
例えば本来は出会うはずのない遠いところに暮らしているはずの動物でも、近い種の場合は、子どもが生まれることがありますとのこと。
例えば、
を例に挙げられました。
ライガーの画像 Hkandy - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2567702による
これは、結構よく知られる組み合わせですね。
ただし、このようにして生まれた子どもが、更に子孫を残すことは無く、一代で終わってしまうとのことでした。
ライガーやレオポンは、子どもを産むことができない、と言うことですね。
また、一見強くなりそうに見える組み合わせですが、生まれつき心臓が弱いなど、生きる力も弱い事が知られています。
やはり、自然にはありえない組み合わせということですね。
サンショウウオの例
成島先生は、さらに面白い例としてサンショウウオの例を挙げられました。
中国の固有種 チュウゴクオオサンショウウオ
日本の固有種 オオサンショウウオ
から産まれた子供は、さらに子孫を残す力を持っている。
とのこと。
昔ペットとして輸入された、チュウゴクオオサンショウウオが川に放されて、日本のオオサンショウウオと子供を作りました。
ただこれは、日本の固有種としての純粋なオオサンショウウオが減っていくことを意味しますので、
子孫を残せることが必ずしもいいことでは無い
という結論でした。
このような事例を考えてみると、女の子の予想した ライオン ✕ チーター の組み合わせは、すごくいいところをついていましたね( ´ ▽ ` )ノ
ついでにラバの例をご紹介
放送内では述べられませんでしたが、「ラバ」に関して言えば、交雑させることによって良い効果をもたらした例ですね。
ウマとロバを掛け合わせて生まれた動物です。Minecraftで作ったことのある人もいませんか?
ラバの写真 User:Dario urruty
体が丈夫で粗食に耐え、病気や害虫にも強く、足腰が強く脚力もあり、蹄が硬いため山道や悪路にも適す。睡眠も長く必要とせず、親の馬より学習能力が高く調教を行いやすい。とても経済的で頑健で利口な家畜である。
とのことで、混ぜ合わせることで心も体も強くなった例ですね。
ただし、それ以上子を作ることができないという点は変わりません。
そもそも「いい効果をもたらした例」といったものの、それは人間にとってであり、ラバにとってはいい迷惑なのかもしれませんね|ω·`)
解説と考察
この質問では「結婚」ということはどういう事か?と言うことも質問の回答に影響しそうですね。
結婚という考え方は以下の2種に分けられると言えます、
- 自分の子供である子孫を残すこと
- お互いがかけがえない存在同士であること
これは人間の場合ですが、必ずしも子孫を残すことを目的として結婚するわけではありませんよね。
また、質問者は小学生の女の子ですので、真に「1」の意味合いで質問しているのかは、些か疑問が残るところではあります。
ただ、事は人間でなく、動物の話なので成島先生の「1」の方針に沿ったご回答素晴らしいです。
その上で、お子さんの年齢や意図によっては下記の回答も考えられますね。
お互いがかけがえない存在同士であること について
上にも書きましたように、人間の場合は必ずしも子孫を残すことは主眼に置かれないわけです。
もちろん少子化時代ですので、大いに子を育んでいただきたいわけですが。
お子さんも考え方によっては、
「一緒に、仲良く暮らすこと」
が結婚である、という考え方も十分あり得ますよね。
こんな例があります 〜共生関係
共生という、生物学用語がございます。
共生(きょうせい、SymbiosisあるいはCommensal)とは、複数種の生物が相互関係を持ちながら同所的に生活する現象。共に生きること。
この中でも、相利共生という状態
異なる生物種が同所的に生活することで、互いに利益を得ることができる共生関係のことである。
って、結構仲がいいのでは?と思います。
もちろん当人たちにとっては仲良くしているつもりは無いのでしょうが、傍から見ると仲は良さそうですよね(笑)
相利共生で有名な例としてアリとアブラムシの関係がありますね。
アリがアブラムシの天敵であるテントウムシを追い払い、そのお礼に、アブラムシの側はアリが好きな甘い液を渡すというものです。
多分アブラムシには「お礼」という気持ちはないと思いますが、協力して生きているのは理解できますね。
こんな例もあります 〜仲良しな動物たち
よくテレビの動物番組でも仲良しな動物達の映像がありますよね。
ネットでもこんなのが出てきます。
これは先程の、共生関係とはまた違った関係と言えましょう。
共生関係はお互いに「利益」が必要であるのに対して、
この動物達は、必ずしもお互いに「利益」を求めているようには見えませんよね。
「一緒に過ごす個体数を増やすことで、外敵から襲われる確率を減らしているのだ!!それは利益だ!!」
という可能性も否定できませんが。。
とまあ、同じ屋根の下仲良く暮らしている例もあるわけですので、この状況を我々が、
「結婚だ」
と認識すれば結婚なのではないでしょうか。
結婚は言い過ぎにしても、「家族だ」とは言い切れますよね。
ペット飼ってるのに「別にこの子は家族じゃないよ?」とか寂しい事言う人は少ないかと思います。
結婚とは、人間が考えただけの概念ですので、動物同士仲良く暮らすこと自体に必ずしも「結婚」という言葉を当てはめる必要は無いですよね。
まとめ
違う動物同士で、子孫を残すことは基本的には無い。
ただ、違う動物同士で、仲良く暮らすことは十分あり得る。
それを「結婚」と呼ぶべきかはあなた次第ですね。